六〇〇万人の女性に支持される「クックパッド」というビジネス/上阪徹

日本最大のレシピサイトと言われるクックパッドについて、考察した本。
流行るWebサービスの条件を考える上で参考になる内容が書かれている。

特に、Webサービスを収益化するために必須の広告がサイトの内容とマッチしていることが
ユーザにとっても広告主にとっても良い影響を与えているという点が重要と考えられる。
広告で表示される商品を用いたレシピコンテスト等、広告主の商品が売れ、ユーザにとっても楽しいイベントを作り出したことは、
サイトを収益化する上で大きな前進だったのだと思う。

Webサービスを作る際の心構え、収益化の事例として読んでみるのは面白い。

【目次】
はじめに
序章 女性なら知っている。料理サイト「クックパッド
第一章 就職を選ばなかった男が、辿り着いた目標
第二章 クックパッドは、なぜ「女心」をつかんだのか
第三章 細やかなサービスを実現するのは、テクノロジー
第四章 広告を見た人から「ありがとう」といわれるサイト
第五章 六〇〇万人を呼び込む「経営」と「マネジメント」
おわりに

【抜粋】

  • バナー広告がもっとも目立つところに位置することはあってはならない。
  • ユーザに多くを求めないために機能を絞り込み、人気のあった機能も敢えて削った。
  • 料理の写真はもっともおいしそうに見える大きさにトリミング、修正を自動で行う。
  • ネガティブなコメントが書かれないコミュニティとなるよう「雰囲気作り」を徹底する。
  • アクセスログの徹底解析による検索結果の提示。例えば、トップページ以外から来た場合には広告を排除して見やすくしてサイトに留まらせることも実施。