2012-01-01から1年間の記事一覧
世界有数の経営コンサルティングファームであるマッキンゼーOBの著者が、マッキンゼーで学んだテクニックを紹介した本。 新入社員当時に読み、その頃はなんだかいろいろ小難しいことが書いてある気がしたものだが、 今読むと当たり前のように感じることが多…
経済学の理論が、幸福・公平・自由・平等といったテーマに対し、どのように取り組んできたのかを概説した本。 経済学という分野の社会に対するスタンスを理解できる。経済学を学ぶ前提として、何を良しとして構築された理論なのかを学ぶことは効果的であるよ…
物理学者である著者が、他人に読んでもらうことを目的とした「仕事の文書」を対象に、 いかに読みやすく、わかりやすい文章を書くかを説いた本。基本的なことという印象だが、当初意識していたことでも慣れによって忘れてしまうこともあるので、 ときには基…
環境学者、農学者の著者が「食糧危機」が本当に眼前の危機として存在するのか、といった点から論証した本。 データが多く、説得力のある議論になっている。主には、 食糧生産は、単位当たりの収穫としてまだまだ伸びる余地がある。 (日本のように集約的な農…
教育学者である斎藤孝と、シリコンバレーで活動するコンサルタントの梅田望夫の対談本。 ウェブ進化論を読んで、感動した記憶がある。この本を読んだのもずいぶん昔になってしまったが。現実前提の安定志向では生き抜くことが難しくなった現代をサバイブする…
BCGの提唱する競争優位のための戦略コンセプトを、6つの視点から解説した本。 BCGが発信し、定着してきた戦略コンセプトが紹介されている。こうしたコンセプトを知っていると知らないでは、問題にあたったときの姿勢が変わってくるので、 知っているに越した…
戦後日本で「日本型」とされた経済体制は戦時に構築されたものであり、日本の伝統でもなんでもない。 こうした事実を戦時から戦後の経済史を通じて明快にした本。終戦は経済体制の分岐点にはなっておらず、戦時体制が残された。 そしてそれには当時の官僚が…
サイエンスライターの著者が、世の中の事象はすべて仮説(完璧な事実といえるようなものはない)であり、 その信憑性にグラデーションがあるだけだ、というテーマに基づいて、 仮説の信憑性を、マイナスイオンから宇宙の成り立ちに至るまで取り上げていく本…
国際協力に関する歴史、及びその中でも特に日本の実施してきたODAの歴史を概観した本。 教科書的な記載ではあるが、国際協力の基礎的な流れを知る上では役に立つ。 冷戦後の東西対立、第三世界の台頭といった歴史の流れにあわせて、援助を実施する先進国側の…
簿記が必須となると、敬遠されがちな会計について、 経営企画や経理といった特別会計に関わる業務を行う以外の、 いわゆる普通の一般社員が使うという観点から会計を語る本。会計の概要的な仕組みを分かりやすく伝えている。 ただこの本で書かれている本当に…
税法の専門家である著者が日本の税金を制度別に解説し、他国との比較を行いつつ、議論のポイントを示している。 税金の設計は国家の設計であり、どのような目的で誰からどれだけの税金をとるか、ということが国民の経済活動のインセンティブを大きく動かすこ…
国鉄からJRへの民営化において、改革の最前線で検討を行った松田昌士による改革前夜から事後までの回想録。 国鉄民営化という一大事業を成功させるために、「民営化」という一面だけでなく、それに伴う組織、人のあり方までを検討できたからこそその成功があ…
立花隆が連載していた「私の読書日記」を集めたもの。 ジャンルを問わず様々な本の書評が並べられている。 また冒頭では大量の本を読むための読書術にも触れられている。 ぱっと全体像をつかむ「絵画読み」、時系列に逐次的に読み進めていく「音楽読み」の2…
仕事、プライベート含めた人間関係のポイントを「箱」から説明をする。 「箱」に入るとは、自分のことを正当化し、相手を人ではなく物だと扱う状態、自己欺瞞。人間関係について本を読むということはあまりないし、意味がないように感じるが、この本はとても…
沖縄経済の自立の可能性について、沖縄に住む側の立場から語られた論文集。 沖縄経済は基地がなければ自立できないのか、という問題について、基地以外の土地利用によって得られる経済効果をふまえて考える。どちらか側だけの主張では解決できないだろうが、…
政治の基礎をと思い、読んでみたものの、さすがにこのレベルのことは知っているという感じ。 自信がなければ読み直してみるのも良いかもしれない。こうした大前提のルールをふまえて、実際に政治を動かしているのはどういった仕組みなのか、 といったところ…
自然界に存在するべき乗則から、人類の歴史を語る本。 べき乗則とは、何かが1つ増えたときに、関連するものが何乗かになる法則をいい、例として地震があげられている。 地震はエネルギーが二倍になるたびに、発生頻度は四分の一になるというべき乗則に従っ…
大阪府知事から大阪市長となった橋下徹氏が、 大阪の問題点、都知事時代の経験からくる政治の進め方について語る本。組織に明るく、政治とは体制を変えることだと断言するやり方は、 マネジメント論としても面白い、大阪は日本に先駆けて問題を体験している…
日本銀行、JPモルガンチェースにおいて金融業務の経験を積んだ筆者が、円の強さを中心として、為替相場の基本を書いた本。 特に円高になる原因として、ニュースで普段語られているような国力や人口減少が無関係であること、また円の動きを理解するためにはド…
世界史の流れを5つの力を中心に語る本。 5つの力とは、 モダニズム 帝国主義 欲望 モンスター 宗教 であり、これらを軸に流れを振り返る。世界史を勉強した細かい記憶はなくなっていくが、ときどき全体の流れを振り返って、 大局的に捉えた内容は記憶から…