政治のことよくわからないまま社会人になってしまった人へ/池上彰

政治の基礎をと思い、読んでみたものの、さすがにこのレベルのことは知っているという感じ。
自信がなければ読み直してみるのも良いかもしれない。

こうした大前提のルールをふまえて、実際に政治を動かしているのはどういった仕組みなのか、
といったところを学んでいくのが重要なのだろう。

【目次】
第1章 「政治」とは何か?
第2章 「選挙」とは何か?
第3章 「国会」とは何か?
第4章 「内閣」とは何か?
第5章 「憲法」「裁判所」「地方自治」とは何か?

【抜粋】
<第3章>

  • 議員が独自の法案を作成する場合、国会の法制局に、「こういう内容の法律案を作ってほしい」と依頼するのが一般的。
  • 国会議員が法案を作るには、かなりの知識や勉強が必要なため、国会で審議される法案の多くは内閣が提出したものであり、実態は関係省庁の官僚が作成している。
  • 自民党では、それぞれの議員が国会の常任委員会に所属する一方、党の政務調査会でも専門分野ごとの部会に所属する。政務調査会には、国会の常任委員会に対応した専門の部会が設けられている。
  • 民主党は党の政策調査会を廃止した。しかし、若手議員が政策議論に参加できないといった弊害もあり、後に復活させた。
  • 選挙に勝つために必要な「三バン」:「地盤」「鞄」「看板」
  • 自民党の派閥の興りは官僚出身議員派(吉田学校出身、池田勇人佐藤栄作)と党人政治家派(鳩山一郎三木武吉河野一郎)。
  • 中選挙区制から小選挙区制に変わることで、派閥の権限が失われ、幹事長が党の方針を決める形に変化した。

<第4章>

  • アメリカ大統領の議会演説などでは、必ずどこかの州の、みんなが知らないような街に暮らす普通の市民の努力や奮闘ぶり、あるいは自己犠牲で公のために尽くした行いなどにスポットを当て、彼らを褒め称える言葉を添える。
  • 「議会」というものは「国王」と対抗しようと言う形で始まったものであるため、国王や女王がいる国では、議院内閣制がとられている。ドイツやフランスには皇帝、国王がおらず、大統領が存在する。
  • 社会党の統一に対抗して保守合同がなされ、自民党が誕生した。55年体制