一般教養のために読んだ本

フェルマーの最終定理/サイモン・シン

[一般教養のために読んだ本]フェルマーの最終定理/サイモン・シンフェルマーの最終定理の成り立ちからそれをアンドリュー・ワイルズが解くまでの道のりのドキュメンタリー。 よくも悪くも数式自体の理解がなくても読むことができ、ドラマとして楽しめる。 …

図でわかる会社法/柴田和史

会社法の概要の図解。 基礎的な内容。 【目次】 第1章 会社の種類と設立についての法律 第2章 株式と株主 第3章 会社の機関:株主総会 第4章 会社の機関:取締役、監査役 第5章 資金調達、計算書類 第6章 企業結合、解散・清算 【概要】 第1章 会社法上の会…

発送電分離は切り札か/山田光

電力システムの構造について、ヨーロッパ・アメリカとの比較を中心に、日本における課題と今後の展望をまとめた本。3.11以降、日本においては電力システムというよりも電力会社に対する改革の要請が高まっているが、 そもそも事故がなかったとしても、時代の…

放射能は取り除ける/児玉龍彦

3.11の原発事故により環境中にまかれた放射性セシウムについて、その特性、除染の方法をまとめている。 除染は原発事故以来大きなテーマとなっているが、感情的な数値目標の設定だけでなく、 どのレベルまで、どのような方法で下げるのか、さらにそれが他の…

セシウムをどうする 福島原発事故 除染のための基礎知識/小松 優 日本イオン交換学会

平成23年3月11日の原子力発電所事故に伴い、放射性物質が飛散し、福島県を中心に除染が必要となっている。 放射性物質のうちでも、飛散量・半減期等を考慮し、もっとも生活に影響を及ぼす放射性セシウムについて、 その人体への影響、性質、それらを踏まえた…

方法序説/デカルト

歴史の授業で勉強するほどの古典。 真実にたどり着くために、それまでの一切の前提を捨て、真理だと確信できるもののみで考えを進めていくという行為により、我思う故に我あり、という第一原理を見出した。 世の中の真理というところまで前提を疑うことはな…

はじめて考えるときのように/野矢茂樹

哲学、論理学の入門に近い位置付けとして、「考える」ということは何なのか、について書かれた本。 「ことば」や「論理」が「考える」ということとどのように関連するか、簡潔に語られている。考えるということは、問いが頭にあり、何かのきっかけでその問い…

孫子/金谷治訳注

古代中国で著された兵法の古典。 十三篇から成り、日ごろ聞くような言葉も散見され、深く生活に入り込んでいることが分かる。 戦争だけでなく、政治との結びつきについても記されており、思想の一環として戦争が書かれている。戦争の勝敗の原因が、機運とい…

アイデアのつくり方/ジェームス・W・ヤング

広告マンの著者が、アイデアを生み出すためのテクニックを示した本。 非常に短く、解説を除けば60ページ程度しかない。アイデアは既存の要素の組合せでしかなく、それを作り出す方法が明確にある。 それは、情報収集に没頭し、それに考察を加えていく、 そこ…

銃・病原菌・鉄(下)/ジャレド・ダイアモンド

前編に続き、人類のうち発展した国・民族とそうでないものを比較し、その要因が何かを明らかにしている。 後編においては、引き続き銃・病原菌・鉄が要因となったことを述べ、さらに大陸の特色から、人類発展の差異を説明している。偉大な発明も、そのタイミ…

銃・病原菌・鉄(上)/ジャレド・ダイアモンド

世界の歴史について、持てる者と持たざる者を分けたのは何か、といった点について考察した本。 何故ヨーロッパ人が征服する側であり、アメリカ・アフリカの先住民は征服される側であったのか、を様々な要素から考察しており、結論として「人種の優劣」は無関…

使える!経済学の考え方/小島寛之

経済学の理論が、幸福・公平・自由・平等といったテーマに対し、どのように取り組んできたのかを概説した本。 経済学という分野の社会に対するスタンスを理解できる。経済学を学ぶ前提として、何を良しとして構築された理論なのかを学ぶことは効果的であるよ…

「食糧危機」をあおってはいけない/川島博之

環境学者、農学者の著者が「食糧危機」が本当に眼前の危機として存在するのか、といった点から論証した本。 データが多く、説得力のある議論になっている。主には、 食糧生産は、単位当たりの収穫としてまだまだ伸びる余地がある。 (日本のように集約的な農…

私塾のすすめ/斎藤孝、梅田望夫

教育学者である斎藤孝と、シリコンバレーで活動するコンサルタントの梅田望夫の対談本。 ウェブ進化論を読んで、感動した記憶がある。この本を読んだのもずいぶん昔になってしまったが。現実前提の安定志向では生き抜くことが難しくなった現代をサバイブする…

戦後日本経済史/野口悠紀雄

戦後日本で「日本型」とされた経済体制は戦時に構築されたものであり、日本の伝統でもなんでもない。 こうした事実を戦時から戦後の経済史を通じて明快にした本。終戦は経済体制の分岐点にはなっておらず、戦時体制が残された。 そしてそれには当時の官僚が…

白い仮説 黒い仮説/竹内薫

サイエンスライターの著者が、世の中の事象はすべて仮説(完璧な事実といえるようなものはない)であり、 その信憑性にグラデーションがあるだけだ、というテーマに基づいて、 仮説の信憑性を、マイナスイオンから宇宙の成り立ちに至るまで取り上げていく本…

借金を返すと儲かるのか?/岩谷誠治

簿記が必須となると、敬遠されがちな会計について、 経営企画や経理といった特別会計に関わる業務を行う以外の、 いわゆる普通の一般社員が使うという観点から会計を語る本。会計の概要的な仕組みを分かりやすく伝えている。 ただこの本で書かれている本当に…

ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・脅威の速読術/立花隆

立花隆が連載していた「私の読書日記」を集めたもの。 ジャンルを問わず様々な本の書評が並べられている。 また冒頭では大量の本を読むための読書術にも触れられている。 ぱっと全体像をつかむ「絵画読み」、時系列に逐次的に読み進めていく「音楽読み」の2…

自分の小さな「箱」から脱出する方法/アービンジャー・インスティチュート

仕事、プライベート含めた人間関係のポイントを「箱」から説明をする。 「箱」に入るとは、自分のことを正当化し、相手を人ではなく物だと扱う状態、自己欺瞞。人間関係について本を読むということはあまりないし、意味がないように感じるが、この本はとても…

歴史は「べき乗則」で動く/マーク・ブキャナン

自然界に存在するべき乗則から、人類の歴史を語る本。 べき乗則とは、何かが1つ増えたときに、関連するものが何乗かになる法則をいい、例として地震があげられている。 地震はエネルギーが二倍になるたびに、発生頻度は四分の一になるというべき乗則に従っ…

体制維新ー大阪都/橋下徹 堺屋太一

大阪府知事から大阪市長となった橋下徹氏が、 大阪の問題点、都知事時代の経験からくる政治の進め方について語る本。組織に明るく、政治とは体制を変えることだと断言するやり方は、 マネジメント論としても面白い、大阪は日本に先駆けて問題を体験している…

弱い日本の強い円/佐々木融

日本銀行、JPモルガンチェースにおいて金融業務の経験を積んだ筆者が、円の強さを中心として、為替相場の基本を書いた本。 特に円高になる原因として、ニュースで普段語られているような国力や人口減少が無関係であること、また円の動きを理解するためにはド…

齋藤孝のざっくり!世界史/齋藤孝

世界史の流れを5つの力を中心に語る本。 5つの力とは、 モダニズム 帝国主義 欲望 モンスター 宗教 であり、これらを軸に流れを振り返る。世界史を勉強した細かい記憶はなくなっていくが、ときどき全体の流れを振り返って、 大局的に捉えた内容は記憶から…

大局観-自分と闘って負けない心

棋士羽生善治が年齢を経て、若い頃の勢いではなく、全体を見る「大局観」で勝つようになったということについて、 年齢を経た頭の使い方について語る本。選択肢の中から、どれを選ぶのか。 短期的な勝負についての「読み」と勝負全体を見る「大局観」が勝負…

権威と権力/なだいなだ

高校生のころによく読んだ、精神科医の著者による、 人に言うことを聞かせる、人が言うことを聞く、とはどういったメカニズムによるものか、 権威と権力という二つの力を中心に語っている。権威とは自発的にいうことを聞かせる、権力とは強制力をもっていう…

すべての経済はバブルに通じる

お金が殖える、経済が成長する、資本主義が継続するといったことについて、 それらの本質を「ねずみ講」だと捉え、バブルがいかに避けられないものであるかを説明する。概要は以下のとおりである。 金融市場の発展により、バブルは必然的なものとなった。 金…

真の忍耐力養成ドリル/ココロ社

無意味な忍耐ではなく、有効な忍耐を身につけるということを謳った本。 2週間のトレーニングで忍耐力をつけるとして、日次の取り組みが記載されている。 目新しいことが書いていないと感じてしまうあたり、日々忍耐で過ごしているのだなと複雑な気分になる…

数学入門

20世紀後半に生きる日本人の必要な数学を「微分方程式」までとしたいという思いから書かれた入門書。 数学を忘れかけているので入門書でもと思ったが、問題解かないとわからないのが数学というところか。ただ読むだけでも、数の成り立ちは数学という分野自体…

数学的思考の技術/小島寛之

経済学者である著者が、世の中の出来事について数学的に考えることを勧める本。 数学的とはいっても数式ではなく、どちらかというと合理的に考える、というイメージか。経済学の考え方を用いて、現在の社会をどう捉えるか、またよりより社会にするためにどう…